秋田県老人福祉施設協議会ホームページ トップページへ
協議会概要
 会長あいさつ
 目的/組織構成
 事業内容  
お知らせ&研修会
 お知らせ
 研修案内
会員施設
ご利用にあたって
会員リレーコラム
特集ページ
リンク
リンク


【No,77】
施設名: 特別養護老人ホーム広洋苑
職名: 施設長 氏名: 阿部 清彦
このごろ思うこと


 人は、自分の人生をよりよく、豊かに、効率的に、生きられるだけ生き続けたいという希望をもって生活していると思う。それも、現在を「豊かに」というだけでなく、「人生」いや「生涯」を通して、ということであろうと思う。
 かりに今は豊かでも、老後に対して見通しが全くないということでは、生存に値する条件が満たされているとはいえず、「人間性豊かな生活」とは決して言えない。
 平成12年の4月から介護保険制度が実施され、利用者・家族・介護現場は、この制度に組み込まれることとなった。この基本構想は、高齢者が介護を必要としたときに、在宅で必要なサービスを受けられるようにするということだった。しかし、制度が始まっても、できることなら24時間介護が受けられる老人ホームなどへの入所を希望する人が多く、中でも比較的安価な特別養護老人ホームなどに待機者が列をなし、その需要の大きさに応えて、ここ数年、民間の有料老人ホームもあちこちにできてきた。

  さらに近年、補助制度の関係からか介護の一形態として「全室個室・ユニット方式」の新型特養が普及しつつある。当苑でも施設の老朽化と大部屋解消から移転改築が計画中であり、当然、新型特養となる。

  入所する利用者を生活者と捉えて家庭的な介護を提供しようとする試みで、その理念自体は常識的なものだが、介護現場では理想どおりに行われているのだろうか。利用者と一緒に職員も同じテーブルでご飯を食べ、世間話をし、なじみの関係を作ろうとするだけで、個別介護を実現するための介護サービスの管理が実践されているのであろうか。長年にわたって専門性を追及してきたにもかかわらず、現実には専門性の欠落した、単なる「ふれあい」の介護で終始することがないであろうか。
 建物が新しくなるだけでなく、我々職員の頭の切り替えも急務である。




秋田県老人福祉施設協議会
〒010-0922 秋田市旭北栄町1-5 秋田県社会福祉会館内
TEL 018-864-2715 FAX 018-864-2877
お問合せはこちらからどうぞ。