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【No,166】
施設名:
特別養護老人ホーム 河辺荘
職名:
生活相談員
氏名:
伊藤 守
「野崎バッケ」は、夢のような思い出…?!
当施設では、現在50名の方が生活されています。
以前は、お盆や、お正月に自宅へ帰省される方も大勢いましたが、近年では入所されているご利用者の高齢化、或いは身体状況の重度化に伴い帰省されるご利用者は減少しています。
誰しも、生まれ育った土地、永年、生活されてきた地域で余生を送りたいのは当然の事だと思います。
その為、当施設では「家族の一員」、「地域の一員」であることを忘れないように、毎年数回に分けて「ふる里訪問」を行っています。
でした。
そこで、今年実施した「ふる里訪問」のひとコマをご紹介します。
1回目は利用者2名が参加し、岩見三内地区にある自宅を訪問した後、通称「野崎バッケ(のざきばっけ)」なる所の散策を計画しました。
私も河辺に生まれ育って、早??歳。この「野崎バッケ」という名前は何度か聞いたことはありましたが、実際に足を運んだのは今回が初めてでした。
最初は、二人の自宅を訪問し、ご家族や近所の皆様と会い「久しぶりだねが、元気で居だが」等々、
施設ではあまり見ることの出来ない満面の笑みを浮かべ大変喜ばれていました。
面会時間はあまり長く取れませんでしたが、ご家族や地域の皆様の「力」はすごいものだとつくづく感じた一場面
いよいよ、「野崎バッケ」に向けて車はゆっくりと出発しました。
いざ、現地に到着し運転席から「野崎バッケ」なる所を見ましたが、私の期待とは裏腹に何のへんてつもない林の中の細い一本道ではありませんか。「何だ、こんな所か。ただの畦道じゃないか。」と思いながら利用者と共に下車し、車椅子を押しての散策となりました。
利用者が喜んでくれるなら来た甲斐はあったかなと思いながら一歩、また一歩と進みました。
歩道の回りは色々な木々が立ち並び、歩道の下からは微かにせせらぎの音、そして木漏れ日と小鳥の囀り。いつしか、心地よい気持ちで車椅子を押している自分がいました。
勿論、そこには利用者の二人、そして介護員の清々しい笑顔があり、「冬のソナタ」の一場面?とも思える風景が続いていました。私達には本当に気持ちの良い散策となりました。
施設へ帰ってから、「今日はいい所に行って来たな」と聞いたところ、二人共に「どごさ行って来たってよ。おれだば、どごさも行がねで…」だって。ついさっきの出来事。あれは夢だったのか。
私を含め、二人にとっては「夢のような思い出」となったようです。
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