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【No,216】
施設名: 特別養護老人ホーム 松涛園
職名: 生活相談員 氏名: 阿部 孝幸
松涛園版ユニットケア!?〜やすらぎ生活実践プロジェクトのその後〜


 前回のリレーコラムでもご紹介しましたが、松涛園では一昨年度より松涛園版ユニットケア!?として「やすらぎ生活実践プロジェクト(プロジェクトY)」をすすめてきました。今回はその後の取り組みについてご紹介します。
 取り組み当初は職員室の一部を利用者のリビングとして活用したり、廊下やホールにソファーやのれん、移動式家具等を設置しながら利用者の方が集えるスペースを確保していましたが、今年度建物の一部拡張工事を行い11月に5ヶ所のリビングが完成しました。
 利用者の方や介護職員から「キッチンは対面式が良いよね」、「冷蔵庫や戸棚はここに置いて・・・テレビは壁掛けにした方がスペースも有効に使えていんじゃない」、「外を眺めながら食事が摂れるよう窓は大きい方が良いよね」等々、たくさんの意見を出し合ってもらいながらリビングのデザインを検討した甲斐があって、各ブロックの特色を生かしながら完成したリビングの出来栄えに皆感激していました。

  リビングンが完成したことにより、利用者の方は各リビングを中心に日中居室から離れ、気の合う仲間とお茶を飲んだり会話を楽しんだり思い思いの時間を過ごすようになりました。これまで集団で摂っていた食事や行事が各リビングで行われるようになったことで、「顔を合わせる機会が減って寂しくなった」との声も聞かれましたが、最近では環境にも慣れてきたようでリビングを行き来する姿や趣味活動を一緒に楽しむ姿、面会に訪れたご家族と語らう姿がよく見かけられるようになりました。
 又、小集団となったことでお互いを思いやり、他の利用者に対してさりげなく手を貸してくれる姿等も目にするようになり、ようやく落ち着いて生活が出来るようになってきたように思えます。

  これまでナースコールが鳴ると長い廊下をせわしなく行き来していた職員も、各リビングが完成したことにより一緒にお茶を飲んだりおやつ作りに参加したりと利用者の方と過ごす時間を大切にするようになり、腰をすえたお付き合いが出来るようになりました。そのため、これまで見たことのなかった利用者の表情や、普段気づくことのなかった一面を知ることが出来、利用者一人ひとりの特徴を捉えさりげないケアに配慮出来るようになった気がします。
 又、職員間の競争も生まれ、職員全体の質の底上げにもつながってきているように思えます。
 リビングは完成したものの職員配置や個別ケアについての組み方等、今後検討や工夫を重ねてゆく必要性が多くありまだまだ発展途上ではありますが、利用者の方が家庭的な雰囲気の中、安らぎとその人らしい生活が送れるようお手伝いさせていただけたらと思っています。




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