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【No,370】
施設名: 特別養護老人ホーム 高清水寿光園
職名: 施設長 氏名: 今泉 博雄
十人十色


 十人十色、百人いれば百通りの夢や希望がある。それを受け止めて、実現のため少しでもお役に立てることが出来たら、と思うこと。でも、思う、言うは易く、行うは難しの現実。この隔たりを埋めたり狭めたりするため繰り返す毎日の仕事。この仕事を続けている私も、そして十人十色のうちの一人。
 五月の末になって受け取った二通の退職届。
 看護師のAさんは、障がい者に関わる仕事をやりたいために、公立の病院を辞めてまで民間施設に飛び込んできてくれた。が、十年近くなってベテランになり、昨年老人施設に異動になった。一年たって、やっぱり自分のやりたい仕事の相手は障がい者だと言って去っていった。
 ケアマネのBさんは、ヘルパー職から努力して資格を取った。張り切って資格を活かした居宅ケアマネになって二年。両親や家族の介護と看護のために、心身の限界を感じて退職届を出された。

  Aさんに、当初から「異動」は想定外のことであった。どれだけ仕事に対する本人の熱意を確認し評価していたであろうか。
 Bさんには、続けたくても続けられない次第に深刻化する事情を伺う機会があったろうか。結局、定年まで続けたい仕事と職場を諦めざるを得なかった。
 理由は相違していても夢や希望を途中で断念しなければならなかったことに違いはない。職場を去られることによって、はじめて考えさせられるその存在の大きさ。お二人にどんな言葉をかけてやることが出来るであろうか。

  十人十色の個人が集合している職場は、一人ひとりが持ち合わせている知識や技術などの能力が、若しくはそれを証明する資格が優先される。けれども、その一人ひとりを結合させ職場を前進させる原動力は、仕事に対する情熱の強さであり、考え方の正しさではないだろうか。もう一度、聴いて確かめたい、この職場に夢や希望を持っているのかと。




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