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【No,391】
施設名: 特別養護老人ホーム 平寿苑
職名: 生活相談員 氏名: 森屋 富昭
ユニットケアに取り組んで


 「ユニットケア」に取り組み5年が経過しました。開始当時、私は介護職員として勤務しており、これまで多くの利用者の方と貴重な時間を過ごしてきました。「集団ケア」の時には感じることがなかった、自然に生まれ日々継続する笑顔を実感することができ、それが何よりも嬉しく活力にもなっていました。
 現在も利用者の方々の生活を支えようと奮闘しているところですが、ここへきて職員の負担の増加が見受けられるようになりました。原因はいくつか考えられます。
 まず、「ユニットケア」の目的や意味を皆で共有できないことがあります。これは意識改革を徹底できなかったとも言えると思いますが、文献等を用いた苑内研修、外部研修への参加や他施設への視察、全国的な傾向を理解する機会が少なかったこと、そして学習した職員が他職員へしっかりと伝えるといった部分が足りなかったのではないかと感じています。また、当法人にはいろいろな事業所があり、異動によって当施設に勤務となる職員に対し新任職員研修を行っていますが、それを主として意識の統一を図ろうとしても難しいところがあります。

  もう一つは、労働条件です。正職員と臨時職員との待遇の差、年次を取りにくいといったところです。一組織として職員の労働条件を考えることは当然であり、これまでも取り組んできたつもりでしたが、実際はなかなか改善できませんでした。経営の面からも、今の介護報酬では人員の増加は難しい状況です。ただ、この労働条件については当法人・施設に限ったことではなく、今の時代どんな業種・職種にも共通した訴えなのではないでしょうか。

  利用者の方々の生活を支えることはもちろんですが、職員の労働条件も重要であり改善し確保しなければなりません。検討に検討を重ねた結果、今年8月より一時的に介護単位を大きくしようという決断に至りました。現在の5ユニット(S.S.含む)から3グループ(S.S.含む)に変更するというものです。これにより「集団的なケア」を展開する場面が出てくるかもしれませんが、職員の労働条件を改善しながら全職員でもう一度じっくり考えたいと思います。
 当施設は、「個別ケア」を諦めるわけではありません。原因が明確にありますので、現状の問題点を解決し、職員のスキルアップや底上げを図り一丸となって取り組む為の準備期間にしたいと思います。そして、利用者の方々が安心して過ごせる居場所であり、皆が入りたい・入ってもいいなと思える施設を目指していきたいと考えています。




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