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【No,396】
施設名: 特別養護老人ホーム 真昼荘
職名: 生活相談員 氏名: 鈴木 和賀子
ささやかな期待


 夏至から早くもひと月が過ぎ、梅雨は明け、ヒグラシの声を聞くようになると夏も半ばかという感覚になる。などとのんきにしているうちに、深夜の地震に肝を冷やす思いである。
 このコラムが掲載される8月1日は、真昼荘の夏祭りの日である。開所年(昭和62年)から数えて今年で22回目になる。
 祭りの内容は、恒例JA秋田おばこ女性部の皆さんによる全体踊り、消防太鼓、打ち上げ花火、舞台演芸が主であるが、会場周囲を埋め尽くす夜店の多さは目を引く。利用者も、香ばしい匂いやリズミカルな音に吸い寄せられるようにしている。そして、近隣から押し寄せる人波。いつもは、夕食後にはもうベッドの利用者もこの日ばかりは夜更かし、目はギンギン。今年もきっと花火は口をあいて見上げていることだろう。私もまたそんな顔になっているはずだ。

  昭和の時代。盆踊りは小さな集落ごとで行われていた。「今日は○○、明日はどこに行こうか。」と夏の夜をすごした時代。今は、片手で数えられるくらいになってしまった。祭り独特の興奮を味わうことも少なくなったような気がする。

  来荘者の多くは、夏休みの小・中学生である。制服でなく個性的なファッションで、これもまた見ていて楽しい。おそらく、卒業するまでに一度は、真昼荘の夏祭りを経験するのではないだろうか。その中学生が、祭りの翌朝早く、真昼荘敷地内外の清掃をしてくれるのである。地元中学校では、このボランティア活動を夏祭りとともに続けられてきたときく。この子たちが、将来も福祉に関心をもって、もしかしたら介護職を目指す子がいるかもしれないと、浅はかながらささやかな期待を寄せている。介護職人財は一夜にしてならず。郷土に対する愛着や人との関わりに思いやりをもった環境は、成長過程において重要である。そのような社会、環境、仕組みは大人の責任であるが、大人もまた病んでいるんだなと最近のニュースをみて胸が痛むこの頃である。




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