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【No,400】
施設名:
特別養護老人ホーム 雄水苑
職名:
ユニットリーダー
氏名:
武藤 マリ子
個室ユニットケアの取り組みにおける成果と課題
平成19年4月に雄水苑にユニットケア棟30床が増床され、1ユニット10名(全室個室)の3ユニットが誕生しました。現在は、それぞれのユニットが6名の職員で構成されております。開設してまだ間もなく、昨年は手探り状態の中で「ユニットケア」とは何か、どうしたら利用者の方々にとって良いのか等、いろいろな悩みや葛藤を抱えてあっという間に月日が経ってしまったような気がします。
また、「ユニットケア」を始めるにあたり職員の意識改革も必要でした。殆どの職員が集団ケアの経験者で、どうしても時間に縛られていたような気がします。集団ケアから個別ケアへの切り替えに戸惑いや難しさがありました。また、全室個室ということも不安の材料でした。利用者個々のプライバシーが守られ、他者に気兼ねなく生活が送れるというメリットがある反面、死角となる部分も増えるというデメリットも生じ、ヒヤリハットや事故に繋がってしまうこともありました。
しかし、利用者のバックグランドアセスメントを行いながら、個性や生活リズムの把握に努めることで、安全で快適な生活を徐々に構築していくことができたと思います。
ユニットケア棟を開設し、まだ1年4カ月なのか、もう1年4カ月なのかは複雑ですが、いろいろなことにぶつかりながらユニットケア棟全職員で乗り越えてきました。
客観的に自分たちの「ユニットケア」をみて、まだまだ未熟で「成果」と言えるかどうかは判りませんが、ある利用者の方が「ひとつの家族のようだ」と話されたことがあり、その言葉は大変嬉しい一言でした。利用者の方々、またそのご家族と職員みんなで温かい家族のような関係を築ければと「ユニットケア」を始める前にユニットリーダーたちが思っていたことでした。
今後の課題として、パブリックスペース(写真:右下)の活用や、リビング(写真:左上)における時間の使い方等の工夫、余暇活動の充実や心に余裕の生まれる空間をどう作っていくのか考える必要があります。また、職員一人ひとりのスキルアップを図ることも課題のひとつです。
利用者同士が適度な距離を保ちながら、お互いを思いやれる人間関係を築き、その中で自分の役割や存在意義を見失わないよう支援していけたらと思います。
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