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【No,402】
施設名: 特別養護老人ホーム リンデンバウムいずみ
職名: 生活相談員 氏名: 齋藤 真澄
じいさんと私


 「年寄りが好きだから」・・・これが、私が介護という仕事に携わったきっかけです。介護職から生活相談員へ職種は変わったものの、この仕事に携わり13年目になりましたが、この気持ちは今も変わっていません。そして、この気持ちの背景には、祖父と私との関係があります。
 祖父と私との関係は、短いもので約10年あまりでした。初孫の私から、孫が一人生まれる度に、7回脳梗塞を患いました。軽い片麻痺から徐々に身体機能が低下し、寝たきりの状態へ、さらには食事をすることも会話をすることもできず、目で感情を伝える状態になりました。(家族が排泄介助を行おうとすると、涙を流して嫌がったことが特に印象に残っています。)今でこそ、介護現場でも“看取り”という言葉を耳にしますが、約20年前、まさにターミナルケアの末、56歳で旅立ちました。この時の看護師さん達の柔軟な対応には、今でも感謝しています。

  当時、幼い私からみた50歳代の祖父は“じいさん”でしたが、今になってみると50歳代はまだまだ働き盛りです。祖父も働き者で、そんな働き盛りに何度も脳梗塞を患い、身体が思い通りに動かなくなり、やりたいことも出来ず、どんなに悔しかっただろうと思います。家でジッとしていることが無かった祖父が「人目悪くて、外さ出られね。」と家から出ることを嫌がりました。そんな時「じいさん、じいさん、田んぼに行こ!!」と幼かった私が手を引くと、ただ笑ってすんなりと外に出たそうです。端から見ると、片麻痺で杖をつきながら歩く祖父と3歳の私ではとても危なっかしいのですが、お互いに相手を気遣い心配している様子が見てとれたそうです。

  日々、仕事をしているなかで家族関係の大切さを実感しています。施設生活を送っている皆さんと、楽しいことだけではなく、喜怒哀楽をともにできる大家族になりたいと思います。




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